ドロバチの巣はどう駆除すべき？適切な時期・方法・安全対策を徹底解説
「ドロバチの巣を見つけたけれど、放置しても大丈夫？それとも駆除するべき？」このように悩んでいませんか？
ドロバチは基本的に攻撃性が低く、スズメバチほどの危険性はありません。しかし、巣を放置すると働きバチの数が増えたり、誤って刺激した際に刺されるリスクが高まったりするため、適切な方法で駆除することが重要です。
この記事では、ドロバチの生態や巣作りの特徴を解説しながら、駆除の適切な方法や注意点、業者に依頼すべき状況などを詳しく解説します。
巣を安全に取り除き、再発を防ぐための対策まで詳しく解説するので、ドロバチの巣に困っている方はぜひ参考にしてください。
この記事で分かることは？
ドロバチとは？種類と特徴
ドロバチは、泥を使って独特な巣を作ることで知られるハチの仲間です。攻撃性が低く、単独で行動する種類が多いですが、種によっては異なる特徴を持っています。ここでは代表的な5種類のドロバチを紹介します。
スズバチ
スズバチは、比較的大型のドロバチで、黒色の体にオレンジ色の斑点があるのが特徴です。円筒形の泥の巣を作り、主にチョウやガの幼虫をエサにします。
攻撃性は低いですが、巣を刺激すると防御的に刺すことがあります。スズメバチと比べると毒性は弱いものの、注意が必要です。
ヤマトフタスジスズバチ
ヤマトフタスジスズバチは、日本に広く分布し、2本の黄色い縞模様があることから名前が付けられています。壁や軒下に泥で作った壺状の巣を作ることが特徴です。
エサは主にガの幼虫で、人を刺すことはほとんどありません。アシナガバチと同様に、巣に近づかない限り危険性は低いです。
ミカドトックリバチ
ミカドトックリバチは、その名前の通り、徳利（とっくり）型の巣を作ることが特徴的なドロバチです。巣は非常にユニークな形をしており、泥を重ねて壺のような構造を作ります。
成虫は花の蜜を好み、幼虫のために甲虫の幼虫を捕食して蓄えます。ツチバチと同様に、土中に巣を作ることもあります。
キボシトックリバチ
キボシトックリバチは、黒色の体に黄色い斑点が特徴的なトックリバチの一種です。巣は壺状で、よく壁やベランダの隅などに作られます。
非常におとなしい性格で、人を刺すことはほとんどありません。クロスズメバチと同じく、基本的には温厚な性格です。
オオフタオビドロバチ
ドロバチの中でも特に大型の種類で、体に2本の明るいオレンジ色の帯があります。巣は細長い泥管状を形成し、壁や木の表面に作られます。
エサは主にチョウの幼虫で、人を攻撃することはほぼありません。
ドロバチは危険？刺されるリスクと安全性
ドロバチは攻撃性が低く、人を積極的に刺すことはほぼありません。
そのため、スズメバチのように集団で襲ってくる心配はありません。しかし、巣を刺激したり、不用意に近づいたりすると、防御のために刺されることがあります。
ドロバチの毒はスズメバチほど強力ではありませんが、刺されると赤く腫れ、強い痛みを伴うことがあります。特にアレルギー体質の人が刺されると、重篤なアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
巣に近づくと危険
刺されるリスクが高まるのは、巣に不用意に手を触れたり、巣の近くで急な動きをしたりした場合です。また、ドロバチは明るい色を警戒する傾向があるため、白や黄色の服を着ていると刺激を与えやすくなります。
巣を見つけたら距離を保ち、無理に駆除しようとせず、安全な方法で対処することが重要です。巣が大きくなる前に駆除を検討し、必要に応じて専門業者に相談するのが賢明な選択です。
ドロバチは巣をどこに作る？
ドロバチは泥を使って巣を作りますが、その設置場所には特徴があります。特に、雨風をしのぎやすく、外敵から守られやすい場所が好まれます。
よく巣が作られる主な場所は以下の通りです。
- 家の軒先やベランダ
- ガレージや倉庫の中
- 塀や壁面のくぼみ
- 庭の植木や木の枝
- 建物の隙間や換気口の周辺
これらの場所はドロバチにとって安全な環境であるため、巣が作られやすくなります。巣を見つけた際には、無理に触らず、駆除の方法を慎重に考えることが重要です。
ドロバチの巣を放置するとどうなる？
ドロバチの巣を見つけた際、「放置しても大丈夫？」と悩む人は多いでしょう。
ドロバチは基本的に攻撃性が低いですが、巣をそのままにしておくことで思わぬリスクが生じる可能性もあります。ここでは、巣を放置した場合の影響や、自然に消滅する可能性について詳しく解説します。
巣を放置した場合のリスク
ドロバチの巣を放置しても、直接的な被害がすぐに発生するわけではありません。
しかし、長期間放置することで、さまざまな影響が出る可能性があります。特に、以下のようなリスクには注意が必要です。
- 巣が成長しハチの数が増える
- 人が巣に近づいた際に刺される可能性
- 別の害虫や害獣を引き寄せる可能性
- 建物にダメージを与える可能性
巣が成長すると、巣立つドロバチの数が増え、新たな巣が作られる可能性もあります。これにより、周辺の環境に影響を与えることがあります。
ドロバチの巣は放置しても大きな被害にはならないことが多いですが、リスクがゼロではありません。早めに駆除を検討することで、不要なトラブルを防ぐことができます。
巣が自然に消滅することはある？
ドロバチの巣が自然に消滅するかどうかは、巣の状態や環境によって異なります。
一般的に、ドロバチは営巣活動が終わると巣を放棄します。そのため、役目を終えた巣はそのまま残りますが、ドロバチ自身が巣を破壊することはありません。しかし、いくつかの要因によって巣が自然に消滅するケースもあります。
まず、風雨などの自然現象によって巣が崩れることがあります。ドロバチの巣は泥で作られているため、長期間雨風にさらされるとひび割れや崩落が発生します。ただし、完全に崩れるまでには時間がかかることが多く、途中で壊れた巣の残骸が建物にこびりつくこともあります。
一方で、巣を放置してもそのまま残り続けるケースも多いです。ドロバチが去った後の巣が再利用されることはほとんどありませんが、時間が経っても崩れずに残ることがあります。
このように、ドロバチの巣が崩れるまで放置すると見た目が悪くなるだけでなく、建物に泥がこびりついたり、害虫を引き寄せたりするリスクもあるため、安全な方法で取り除くのが望ましいでしょう。
自分でドロバチの巣を駆除する方法
ドロバチの巣を見つけたとき、自力で駆除する方法を知っておくと、迅速に対処できます。
ただし、駆除には適したタイミングがあり、必要な準備や手順を正しく守ることが重要です。安全に駆除を行うための適切な方法を解説します。
ドロバチ駆除に適したタイミングと避けるべき時期
ドロバチの巣を駆除する際には、適切な時期を選ぶことが重要です。最も適した時期は春から初夏（4月～6月）で、この時期の巣はまだ小さく、働きバチの数も少ないため、安全に駆除しやすくなります。
また、駆除を実行する時間帯としては夜間や早朝が最適です。夜間や早朝はハチの動きが鈍く、巣の中にとどまっているため、安全に作業を進められます。
逆に、真夏（7月～8月）は駆除を避けるべき時期です。この時期には巣が大きくなり、働きバチの数も増えているため、駆除作業の難易度が高まります。また、日中はハチが最も活発で、刺されるリスクが上がるため、この時間帯での駆除は避けたほうがよいでしょう。
適切なタイミングで駆除を行えば、リスクを最小限に抑えつつ、効率的に巣を撤去できます。
駆除前に準備すべきもの
ドロバチの巣を安全に駆除するためには、適切な装備と道具の準備が欠かせません。準備不足のまま作業を行うと、刺される危険性が高まり、作業の途中で失敗する可能性もあります。
駆除作業に必要なものは以下の通りです。
- 防護服または厚手の長袖・長ズボン
- 手袋（できれば厚手のゴム手袋）
- フェイスガードや防虫ネット付き帽子
- 懐中電灯
- ハチ用殺虫スプレー
- 長い棒や火ばさみ
- ゴミ袋
例えば、フマキラー ハチ・アブバズーカジェット、アース ハチアブマグナムジェットが使いやすくて人気です。
しっかりと準備を整え、安全な環境で作業を行うことが重要です。
効果的なドロバチの巣の駆除方法
ドロバチの巣を駆除する方法はいくつかありますが、市販のハチ用殺虫スプレーを使用するのが最も一般的で、安全性が高いです。
効果的な駆除の流れは以下の通りです。
- 巣がある場所を特定し、適切な時間帯（夜間・早朝）に作業を行う。
- 防護服を着用し、逃げ道を確保する。
- ハチ用殺虫スプレーを巣に向かって噴射し、内部のハチを駆除する。
- 一定時間待つ
- 巣の中のハチが完全に動かなくなったことを確認する。
- 巣を棒や火ばさみを使って慎重に落とし、ゴミ袋に入れる。
- 巣を撤去した場所を水で洗い流し、泥の跡をきれいにする。
駆除作業中は巣の周囲で不用意に大きな音を立てたり、振動を与えたりしないようにしましょう。刺激を与えるとハチが警戒し、巣から飛び出して攻撃してくる可能性があるためです。
巣のサイズが大きい場合や、ハチが多数飛び回っている場合は、自力での駆除は危険を伴うため、専門業者に依頼することをおすすめします。
ドロバチの巣を駆除する際の注意点
ドロバチの巣を駆除する際には、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。ここでは、駆除時に発生しやすい危険や安全対策、刺された際の応急処置、トラブルを未然に防ぐ方法について解説します。
防護服や長袖・長ズボンを着用
駆除中にハチが攻撃してくるリスクがあります。ドロバチは基本的に温厚な性格ですが、巣を刺激すると防御本能が働き、刺されることがあります。駆除の際は、防護服や長袖・長ズボンを着用し、顔を守るために防虫ネット付きの帽子をかぶるなど、万全の装備を整えましょう。また、ハチの動きが鈍くなる夜間や早朝に作業を行うことで、安全性を高めることができます。
周囲の人に駆除作業を伝えておく
近隣住民への影響も考慮する必要があります。駆除中にハチが飛び回ると、近隣の住宅や歩行者に危害を及ぼす可能性があるため、巣の位置や周囲の環境をよく確認した上で、周囲の人に駆除作業を行うことを事前に伝えておくとトラブルを防げます。
これらの安全対策を徹底することで、ドロバチの巣を安全に駆除することができます。
戻りバチを防ぐ
ドロバチの巣を駆除した後、適切に撤去しなければハチが戻ってきたり、巣の跡が残ったりする可能性があります。巣が作られていた場所を水や消毒液で丁寧に洗い流し、泥の跡をきれいに取り除きます。
去後は、巣があった場所にハチが戻ってこないように注意が必要です。巣を取り除いた後も、数日間は周囲の様子を観察し、ハチが再び集まっていないかを確認しましょう。
もし戻ってくる様子が見られる場合は、ハチ忌避剤をスプレーするか、ハッカ油スプレーを使うと効果的です。また、巣作りを防ぐために防虫ネットを設置したり、巣が作られやすい隙間をこまめに掃除したりすることも、再発防止につながります。
適切な手順で巣を撤去し、予防策を講じることで、ドロバチの再発を防ぐことができます。
刺された場合の応急処置
ドロバチは攻撃性が低いため、こちらから刺激しない限り刺されることはほとんどありません。しかし、駆除作業中に誤って刺激してしまった場合、防御本能から刺されることがあります。刺された際には、適切な応急処置を行い、症状がひどい場合はすぐに医療機関を受診することが大切です。
刺されたときの応急処置の手順
- すぐにその場を離れる安全な場所へ移動する
- 傷口を流水で洗い流す
- 指で軽く押して、毒を絞り出す
- 保冷剤や冷たいタオルで患部を冷やす
- 抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏を塗る
- 症状が悪化したらすぐに医療機関を受診する
ドロバチの毒はスズメバチほど強くはありませんが、体質によっては重篤な症状を引き起こすことがあります。特に、過去にハチに刺されたことがある人やアレルギー体質の人は、症状を慎重に観察し、異変を感じたら速やかに医療機関を受診しましょう。
ドロバチの巣を駆除する専門業者の選び方
ドロバチの巣を自力で駆除することは可能ですが、状況によっては専門業者に依頼する方が安全で確実な選択となります。業者に依頼すべき状況や選び方、依頼の流れについて詳しく解説します。
業者に依頼すべき状況
ドロバチの巣の駆除は、自分で行うことも可能ですが、以下のような状況では専門業者に依頼した方が安全で確実です。
- 巣が高所や狭い場所にあり、自力での駆除が困難
- 巣が大きくなり、働きバチの数が増えている
- アレルギー体質の人がいる
- 駆除後の再発を防ぎたい
- 近隣住民への影響が懸念される
このようなケースでは、無理に自分で対処せず、プロの力を借りるのが最適な選択肢となります。
信頼できる業者の選び方
駆除業者を選ぶ際には、適正な価格で確実に駆除を行ってくれる信頼できる業者を選ぶことが重要です。
不適切な業者を選ぶと、高額な料金を請求されたり、駆除が不完全だったりするリスクがあります。以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。
- 駆除実績が豊富であることを確認する
- 料金が明確に提示されている
- 保証サービスがあるか確認する
- 対応エリアや対応スピードを確認する
- 口コミや評判をチェックする
また、「期間限定の割引」や「今なら無料見積もり」などを強調し、不必要なサービスを追加しようとする業者には注意が必要です。適正な価格で確実に駆除を行ってくれる業者を選ぶことが大切です。
駆除業者に依頼する際の流れ
業者に駆除を依頼する際には、以下の流れで手続きを進めるとスムーズです。
- 業者を選び、問い合わせを行う
- 見積もりを確認する
- 駆除の日程を決定する
- 駆除作業の実施
- 作業完了後の確認と支払い
巣の場所や大きさによっては、業者によって料金が異なるため、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討するのもおすすめです。業者に依頼することで、手間をかけずに安全かつ確実にドロバチの巣を駆除することができるでしょう。
まとめ
ドロバチの巣を見つけた際、安全に駆除するためには適切な時期と方法を選ぶことが重要です。駆除の際には、防護服や長袖・長ズボンを着用し、夜間や早朝などハチの活動が鈍る時間帯に作業を行うのがポイントです。
自力での駆除が難しい場合や、高所・狭い場所に巣が作られている場合は、専門業者に依頼するのが安全で確実な選択肢です。業者選びの際は、料金が明確で、保証サービスがあるかどうかを確認しましょう。業者による駆除は、単に巣を取り除くだけでなく、再発防止策を講じてもらえる点も大きなメリットです。
巣を放置すると、ドロバチが増えたり、他の害虫を引き寄せたりするリスクがあるため、見つけたら早めに対処することが大切です。自力での駆除が不安な場合は、無理をせず業者に依頼し、安全に駆除を進めましょう。
よくある質問
ドロバチの巣を放置するとどうなりますか？
ドロバチの巣を放置すると、働きバチの数が増え、巣が大きくなる可能性があります。巣の近くを通る際に刺激してしまうと、刺されるリスクも高まります。また、巣が崩れることで壁に泥がこびりついたり、他の害虫を引き寄せたりすることもあるため、早めの対処が推奨されます。
ドロバチの巣を自分で駆除する際に最も注意すべきポイントは何ですか？
自力で駆除する際は、駆除のタイミングと安全対策が最も重要です。夜間や早朝のハチの活動が鈍る時間帯に行うと、刺されるリスクを減らせます。
また、防護服や長袖・長ズボンを着用し、殺虫スプレーを使用する際は巣の入り口に向かって噴射するのが効果的です。逃げ道を確保しながら慎重に作業を進めましょう。
ドロバチの駆除業者を選ぶ際のポイントは？
信頼できる駆除業者を選ぶには、料金体系が明確であること、駆除実績が豊富であること、再発防止のアフターサービスがあることを確認するのが重要です。契約前に追加料金が発生しないかを確認し、口コミや評判をチェックすることで、不適切な業者を避けることができます。